CONCEPT/ものづくりのこだわり

厳密に言うと、私たち製造者としてはどこで作ってもいいのです。
流通も発達し、インターネットやメールなど
世界規模で情報伝達も飛躍的に向上しました。
世界中どこの工場でも、我々と「同じような」商品は作れるでしょう。
しかし、同等以上の商品はできない、と確信があります。

  

それは高品質の原料を優先的に納入していただける馴染みの業者さんや
こちらの急な要求に応えてくれる協力的な業者さん、確かな腕を持つ職人さんとその職人さんを支えてくれる家族。
お客様からの要望や修理ご依頼への敏速な対応、新製品アイディアを実現するために試行錯誤し、
よりよき製品への反映させることができる工場と住環境の近さ。つまり、これこそがお客様との距離感であるのかと。

例えば弊社の製品「ino」のフレームはすべて職人による手曲げです。
機械化して「効率」を高めることはできますが、職人がひとつひとつ手に取り目で確認し確かめながら曲げてゆく「精度」や
商品から感じる「違和感」や「気づき」。一方通行な機械による画一化された製造工程では凌駕できません。

また、メールで破損箇所の画像を寄せられることもあります。
これだけですべての破損状況を把握できる場合もありますが、
やはり私たちが実際に破損した商品を手にして確かめ、
初めて分かる状況が多々あります。

何事にも簡便な現代において
このようなやり方は効率が悪いと思うのが常識ですが、
「使う人と物と造り手」の三者の関係性を突き詰めれば、
これほど効率的で緊密、
かつ高品質で納得できる方法は考えられません。